今までになかったものを初めて創り出した人。手塚治虫『ロストワールド』。
図書館で借りてきた手塚治虫の『ロストワールド』。
巻末に掲載されている赤塚不二夫のインタビューでこう語られていました。
手塚治虫のすごさっていうのは何かっていうと、この時代にSFを描いていることだよね。そういう人は他にいなかった。『ロストワールド』が描かれた昭和23年っていうのは、戦争が終わったばかりで、まだ物が充分にない時代だよ。日本にはまだTVも何もなかった。なのに手塚先生の漫画の中にはテレビジョンから何から、全部出てくるでしょう。
インタビュー p343
手塚治虫の他にいなかった。
今当たり前と思われているマンガの手法も
取り入れたのが手塚治虫が最初の人だったということ。
今までになかったものを初めて創り出したことが
「すごさ」たるゆえんなのでしょうね。
手塚治虫『ロストワールド』。
最近は図書館がお気に入り。
宮城県図書館にはマンガも少し置いてあって。
そのなかでビックリしたのが手塚治虫の『ロストワールド』。
手塚治虫の初期作品として名高い
SF3部作の第一部にあたるのがこの『ロストワールド』。
『メトロポリス』『ネクストワールド』と続きます。
こ、これが読めるとは!とコーフンして即借りて読んでみました。
太古の地球そのままの星・ママンゴ星へと旅立った少年博士の健一たちがくりひろげる冒険物語です。
太古の地球からちぎれ、宇宙の彼方へと飛び去ったママンゴ星が、500万年ぶりに地球に大接近してきました。
ある夜、私立探偵の伴俊作ことヒゲオヤジは殺人事件に出くわし、事件のカギをにぎる少年博士の敷島健一と出会います。
敷島博士は、ママンゴ星から落ちてきた石が、大きなエネルギーを出すことを発見しまし、それをエネルギー石と名付けました。
敷島博士は、エネルギー石を利用してロケットを作り、探検隊を組織してママンゴ星へと向かいました。
敷島博士を機長に、理学博士の豚藻負児(ぶたもまける)、博士のつくった植物人間のあやめともみじ、ウサギのミイちゃん、ヒゲオヤジらを乗せ、ロケットは一路ママンゴ星へと向かいます。 途中、宇宙船に密航していた新聞記者のアセチレン・ランプを発見。しかたなく探検に同行させることになります。
やがてロケットはママンゴ星へと着陸。するとそこは、恐龍たちがのし歩き、羊歯(しだ)や蘇鉄(そてつ)が生いしげる太古の世界、すなわち"前世紀(ロスト・ワールド)"だったのです。
読んでみての感想は正直言って、手放しでおもしろい!とは言い切れないのが本音。
題材のSFとか、コマ割りとか、物語の流れとか、う~ん。。。
今までになかったものを創り出した人。
けれど、解説を読んでみて、
これが発売された1948年という時代を考えてみたら
ものすごいことなんだな〜と思い直して。
1948年12月20日に、[地球編]と[宇宙編]の2冊が同時に発売されました。
当時の漫画には、こうした小説的なストーリー構成や、アンハッピー・エンドで終わるような大作はなく、手塚治虫が最初に試作したこの作品の冒頭には「これは漫画に非(あら)ず、小説にも非(あら)ず」ということわり書きが書かれていました。
その試作が最初に描かれたのは手塚治虫が中学時代のことで、その後、何度も描きあらためています。
今でこそ、マンガが物語、ストーリーが構成されているのは当たり前だけれど、
解説にもあるように1948年当時、小説的なストーリー構成はなかったという。
地球篇、宇宙篇とに分かれているのだけど、
そういう上巻下巻っていう見せ方もあり得なかったらしい。
それまであり得なかったものを世の中に初めて提供してみせた。
そして、それが常識や定型になっていった。
だから「マンガの神様」って呼ばれるのでしょうね。
なんと『ロストワールド』がここから読めるよ~。
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