「けれど、どうしようもなくはみ出してしまう」ことへの芽生え。プレイステーションソフト「moon」が教えてくれたこと。
大人になって忘れてしまった人へ贈る、
自分の「好き」ってなんだったっけ?シリーズ。
今回はプレイステーションで登場した
「moon」というゲームを。
これ中学生のときにハマった記憶があって、すごい愛着があります。
ただのテレビゲームと思ったら
なかなか痛い目を見るほど奥が深い作品でして。
ジャンル的にはロールプレイングゲームにあたるんだけれど、
ちょっと変わっていて、
スライムやらゴブリン的な「敵」と戦って、レベルを上げて、
強い武器や魔法を覚えて、最後は魔王との最終決戦、、、
というシナリオにはなっていなくて。
「勇者」が痛めつけたモンスターのタマシイを成仏させることで
「ラブ」が手に入って、主にそれを集めていくという流れ。
主にと書いたのは、その本筋以外のところでも
色々と遊べる楽しめる要素があって、
どう進めていくかはけっこう自由で、
だから、プレイする人の好みやクセがもろに出るって感じでしょうかね。
moonの世界を八日間で脱出してみたその1 - YouTube
なんで好きだったのかなって考えてみると、
ゲームの世界観、グラフィック、
キャラクターデザイン、ゲーム音楽、、、
この作品を構成する要素のひとつひとつにちょっとクセがあって、
いわゆる「王道」や「一般受け」から
離れたところに惹かれるものがあるのかな。
そういう傾向は今でもそうかも。
ちょっとクセのあるものズレたものへの
いとおしさ、愛くるしさを感じたり。
今でこそそう思うことがあるけれど、
けっこう最近まで自分は「ふつう」の人だと信じていて。
でも、30年も生きてきてみると、
他の人よりも過剰に反応してしまうことや
その逆に、他の人が反応を示すところで全く反応ゼロなことが
あるなあって分かってきて。
「ふつう」ってなんだよってなる。
みんなところどころズレてるし、はみ出してるじゃん。
moonを好きだと感じたときには既にあったんだと思う。
「けれど、どうしようもなくはみ出してしまう」ことへの芽生えが。
たぶんこれからもその「どうしようもなさ」を抱えて
呆れて、落ち込んで、笑い飛ばして、悪くないなと思いつつ、
生きていくことになるんだろうなあ。
なんてことをこのブログを書きながら思ったりしました。