ぶらやまだ

日々のなかに遊び心を。自分らしさ探求中。

「どうすべきか」はわかっても、「どうしたいか」がわからない、ボクら。西炯子さんの『姉の結婚』が自分のなかで静かに熱い件。

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“幸”も”不幸”も
その答えは
私の中で発酵し切っている

「どうすべきか」はわかっても
「どうしたいか」がわからない

それが私の欠点なのもわかっている

姉の結婚』4巻 pice22「発酵!幸・不幸」p110より

西炯子さんの『姉の結婚』が
ボクのなかで静かに静かに、熱い。

主人公の岩谷ヨリは40歳目前の独身。
一度、故郷を離れ東京に出ていたものの、
2年前に戻り図書館の司書として職を得、
「プチ老後生活」を望んでいたが、、、

姉の結婚 1 (フラワーコミックスアルファ)

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もうすぐ30歳になる妹がつぶやいたひとこと。

ボクにはもう近々30になる妹がいて、
あるとき、こっちが聞いてもないのにこうつぶやいてた。
「あ〜結婚適齢期になったら、家の前に篭(かご)が来て迎えにきたらいいのになあ。。。」

え?なに時代???

時代が下るにつれて、
それまでの人間を縛ってきた常識や規範みたいなものは
だんだんと薄まってきていて、
その代わりに自分自身で選べたり、
決められたりできるようになってきているんだと思う。

けれど、選ぶのも決めるのも、
その人自身が「どうしたいか」がわかっていれば、
という前提があってこそなのだとも思う。

それがわからない人にはある意味、

規範のようなもう既に決まっている仕組みがあったほうがラクで、

選んだり決めたりするのは難しいことなのかもしれない。

 

主人公だけでなく「川原」も、また。

この物語に主人公のヨリのお見合い相手として
「川原」という男が出てくる。
40歳独身、年老いた母との二人暮らし。
新聞社勤務、仕事ぶりは優秀な、さわやかイケメンである。
が、こと女性とのつきあいとなると
奥手でヘタレという面がモロに顔を出してしまう。

で、ヨリとの関係のことで
女上司から厳しいコメントを受けるシーンがあって。

あなたがほしいのは
“愛する人”じゃなくて”妻”

でも妻ってのはね
ただの同居人や家政婦じゃないのよ

女なの
結婚しようが
ほかの男を愛するし
抱かれもするわ

自分のためにだけ
大人しく家にいてくれると思ったら大間違い

あんたさ恋愛したことあるの?
“どうしてもこの女でなきゃ”と思って
命がけで好きになったことなんてあるの?


同 p118より

 そう言われたあとの川原の顔ったら、、、
ああもう、見てられない。。。
ああもう、ああもう。

 

「どうすべきか」はわかっても、「どうしたいか」がわからない、ボクら。

でも、しばらくして気づかされるのは
「どうすべきか」はわかっても、
「どうしたいか」がわからないのは、
川原やヨリだけじゃなくて、
みんなみんなそうなんだよなあって。

自分だってそうで。



物語は8巻で完結してしまうそうで!
主人公はヨリは、川原は
自分が「どうしたいか」ということへの答えを
どう見つけていくのだろう?
目が離せないッスー。

 

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